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ワイン総合研究所  渡辺 正澄
 
   
    ブルガリアやドイツで見かけた料理のヨ―グルト・ソース添えに感服

今年(2017 )の6月初旬に、(株)ニュ−ニチブのご高配、 EU ワイン委員会、ブルガリアのワイナリ−などのご支援で、ブルガリア各地のワイナリ−を視察した。帰途、ドイツの友人のワイナリ−を訪問した。 その間、各地のホテルやレストランでは、 プレン・ヨ−グルト (以下、ヨ−クルトと略す)を基本にしたソ−スによる料理が美味しくて印象に強く残った(下図)。 帰国後、さまざまなヨ−グルト・ソ−スを考えて、料理とワインの相性を楽しむことにした。以下は、その報告である。

                   

黒海沿岸にあるレストラン:イカフライとヨーグルトソース・レモン添え=(辛口白)

黒海沿岸にあるレストラン:ヌードル、トマト・チーズのヨーグルト・ソース和え=(辛口白)

スモークサーモンのヨーグルド・ブルーベリー・ソース=ドイツ甘口白と合せる。

    ヨーグルトの機能性

ヨーグルトには、すぐれた整腸効果があるが、メーカー(商品)使用の乳酸菌の菌株で栄養的に異なるすぐれた機能性* がある食材でもある。
matome.naver.jp/odai/2139178484276189301
ここで使用するヨーグルトは、近所のスーパーで一番売れているものにした。

    ヨーグルトの乳酸をマスキングするには?

ヨーグルトには乳酸が多いので、ヨーグルトをソース(たれ)に使う場合に、一番合い易いのは、乳酸の多い赤ワインだ。 次いで白ワイン中で乳酸がやや多く樽熟させて乳酸とよく合うタンニンを多く含む高級白ワインである。 しかし乳酸が少なくてリンゴ酸や酒石酸が多い白ワインには、ヨーグルト・ソース中の乳酸の渋味を、効果的にマスキング(被覆)する生クリームを使うことにした。

    1.トマト、キュウリ、ワカメのサラダ・ヨーグルト ・ソース和え(1人分)
   
      レシピー中のヨーグルトは、水分を布で濾してから使用
   

サラダの材料にキュウリとトマとわかめを使う。キューリ(1本)とトマト(中1個)の輪切り、水で良く洗ったワカメ少々、 刻んだ三つ葉などを混ぜて下記のソースを、かける。材料の割合は、よく水をきったヨーグルト (40%)、生クリーム(10%)、レモン汁(30%)、ワイン・ヴィネガー (20%)・塩・コショウ、みつ葉を適量まぜる。胃や腸を健全に保つための料理としては、ふさわしいサラダだ。このサラダは、食べる前に冷蔵庫でしばらく冷やして置き、食事の始めに、辛口のシャルドネやムスカットなどと合わせると、大変あって、その上さっぱりしておいしい。

   
    2.イカフライ・ヨーグルト・ソース・大葉風味 (1 人分)
   

   黒海海岸のイカのフライ

   今回のイカのフライ

ブルガリアの美しい黒海海岸のレストランで、イカのフライを友人たちと、ビールで“ナズドロベ”(カンパイ)した時の明るい気分は、忘れられない思い出だ。すっかり、イ カのフライ・フアンになった。 ブルガリア視察の際にブルガリアの人々 から受けた親切と親しみに感謝しながら、いかのフライを、時折り作る。ヨーグルト と外の食材を混ぜて、特に新鮮な・ハーブ・スパイスは、三つ葉や大葉を使う。このイカフライのソースは、ヨーグルト (45%)、生クリーム(10 %)、レモン汁(45%)+塩・コショウ適量の割合で作る。さらに、三つ葉少々をミキサーで混ぜて、なめらかなソ -ス中に追加する。
イカ (大一匹) は、脚の部位と内臓を除き ,胴体は、輪切りにして、トンカツの仕込みと同様に、新鮮な一個分の卵に少量の水を足してかき混ぜた液、他に小麦粉とパン粉を絡ませて準備完了。揚げ油は、香のよいオリーブ・オイルで、カリッと 揚げる。このソースをイカのフライにかけて、辛口白ワインと味わう。イカのフライが、このソースで“イカす”味わいになった。合わせたシャルドネも生き生きして楽しい味覚の合唱!こんな味覚、どこかへ”イカないでおくれ! イカはうまいな♪ おいしい〜な♪ どこかへ”イカないでおくれ!ほんとに!それに、“シャレタネ”ワイン? いや“シャルドネ”・ワインも旨い! “酔イカ”げんにしてくれ!このだじゃれ!

    3.アトランチック。サーモンのヨーグルト・生クリーム・ レモン・ソース添え(1人分)
   

サーモンのオリーブ油・素揚げのヨーグルト・生クリーム・レモン・ソース添え。ソースに加えた大葉のグリーンの色が映える。

   

油のよくのった乳酸の多いアトランチック・サ―モン以下、サーモンと略す)は、ワインと料理の相性表で中間系右寄り の食材である。これと、中間系右寄りの高級白のゴールデン・リズム・シャルドネと合わせた。
Bulgaria-wine.jp,ブルガリアワインを10倍楽しむ法(3)ワインと料理の相性関係-1.
サーモン 1 切れ= 150 グラム)は、軽く塩・コショウしてから、フライパン中のオリーブ油で、軽く火が通る程度に素揚げする。サーモンのソースは下記のようなレシピーである。

◎:水分を除いたヨーグルト (25%)+生クリーム(10%)+ショウガのみじん切り (20%)+レモン汁(30%)+大葉(8%)+ ニンニク1かけ(2%)+塩・コショウ・粉末ダシ適量の割合でミキサーにいれて混ぜる。
◎:料理(食材)やワインの成分の変動によっては、ソースに、レモン汁、生クリ -ムか、コショウ、わさび、バター、ブルー・チーズ、スパイス、糖分などを追加して微調整して、おいしい調和のとれた相性にする。ここで使うソースは、量的には 100 グラムで十分である。余ったソースは、パンにつけて頂くと美味しい。

さて、上記のソースを素揚げしたサーモンの料理とマロラクチック (MLF)による乳酸と樽熟させたゴールデン・リズム・シャルドネは絶妙の味わいになった。乳酸の多いサーモンは、ワインの乳酸にピッタリと合い、さらに、この料理は、ワインの樽香、ニンニク、オリーブ油、ワインのアロマなどの風味と渾然一体となってきた!なんと偉大なサバであることよ♪ オー、コレ、ナニ?“酔う狂るうと!(ヨーグルト)!” 隠されていたヨーグルトの実力が調味によって立派なソースになって唖然!ワインを飲みながら、ひっくり返りそうになった。

   
    4.ムール貝のワイン蒸し・ヨーグルト・パセリー・ソース風味の料理(1人分)
   

  ムール貝のワイン蒸し・ヨーグルト・パセリ・ソース風味

近所のスーパーで、しばらくぶりにムール貝を見かけた。購入してムール貝の殻の汚れをよく洗ってから、フライパンにムール貝(14 個)と白ワイン30ml を入れて加熱した。貝の殻が開いた瞬間に加熱を止めた。貝は熱をかけ過ぎると硬くなって旨くない。ただ、アワビのように、醤油やワインなどと、とろ火で2時間ほど煮込むと柔らかくなり、おいしい(甲斐の煮貝が例)。ここでは、ブルゴニュー風エスカルゴ料理とほぼ同じソースのレシピーだが、乳酸の多いヨーグルトを追加した。
このヨーグルト風味のブルゴーニュ・タイプのソースは、ヨーグルト (30%)+溶かしバター (10%)+レモン汁(50%)+パセリ (8%)+すりおろしニンニク (2%)+コショウ・乾燥ダシの素などを適量加えて、ミキサーで均一にした。 貝類 には、コハク酸や乳酸などの有機酸が多いので、乳酸の多いゴールデン・リズム・シャルドネと合わせた。
池田静徳:魚介類の微量成分,p.76, 1981.
すると、このブルゴーニュ風のソースによる蒸しムール貝の料理は、ゴールデン・リズム・シャルドネとの相性は、グレート・サプライズ! 今後とも好きなムール貝の料理になりそうだ。

    5.スモーク・サーモンと桃のヨーグルド・マヨネーズ・ソース和え(1人分)
   

  スモーク・サーモンと桃の輪切りヨーグルト・マヨネーズソース

スモーク・サーモン150 グラムとよく洗った香のよい桃の半分の輪切り (1cm幅)を、ヨーグルト (30%)、マヨネーズ(20%)、生クリーム(10%)、レモン汁(40%)の割合で混ぜて・塩・コショウなどを均一に加える。桃に渋味がないのでコショウ(渋味と刺激味)はやや多めにふる。この料理と合うワインは、甘口の EM のロゼ・デ・ノアールバブル・スパークリング・ワイン・ロゼなどである。
桃の甘味は、サーモンの塩気に心地よい深味のある味わいになる。しかし、桃には酸味や渋味がワインほどはない。そのためにこの料理には、レモン果汁やコショウを加えて微調節してワインとの味覚の一致をさせる。ヨーグルトの乳酸は、マヨネーズや生クリームによってマスキングされる。食べる前にできれば、これらの成分を、スモークサーモンや桃になじませるために、冷蔵庫でしばらく休ませる。その際、空気にふれている桃にはレモン汁をかけて酸化を防ぐ。一緒に味わうワインもスパークリングワインも冷蔵庫で冷やしておく。特に、暑い夏の日の夕方などに賞味すれば、すばらしい時間になるかも♪

             
   
    6.サバのブルー・チーズ入り・バター風味と赤ワイン(1人〜2人分)

  サバのブルー・チーズ入り・バター風味にトマとを添えて、赤ワインと

フランスは、ボルドーのレストランで、ブルー・チーズをソースとしてサバ料理に使って、赤ワインと賞味していた。サバの乳酸やコハク酸は貝類よりも多く 高級赤ワインの乳酸量に比べても引けは取らない。ここでは、乳酸の多いヨーグルトをソースに使うので、合わせるにはよい機会であった。サバと赤ワインの “仲人役”のソースを、ヨ -グルトの乳酸を意識したさまざまの試行錯誤の後で、以下のようなソースのレシピーができた。ただサバの油分は、牛肉の脂分より少ないので、バターやブルー・チーズの脂分を料理に補足した。

◎:水分を除いたヨーグルト (25%)+溶かしたバター(10%)+溶かしたブルー・チーズ(10%)ショウガのみじん切り (18%)+レモン汁(30%)+おろしニンニク(2%) +塩・コショウ適量。
◎それに、サバやワインの成分の変動によっては、ソースに、レモン汁、コショウ、マスタード、ブルー・チーズ、種子系スパイス、糖分などを追加して微調整すれば、おいしい調和のとれた相性が得られる。

サバは頭部を除き、3枚に開いて骨を除き、胴体は半分に切り覗いてから、塩・胡椒・小麦粉を軽く振り、バターで軽くソテーした。
上記のソースを、ソテーしておいたサバに恐る恐るかけてみた。そしてバッカスのカベルネ・ソウヴィニヨンと一口味わってみた。サバ?=はてな?(仏語)。ブルー・チーズをチョッピリ加える ! ウイ!ウイ! めちゃくちゃに美味しくなってきた! ボン! 信じられない位にサバも赤ワインもおいしくなった。♪ ナズドロベ!カンパ〜イ!

             

渡辺 正澄 プロフィール

農学博士(京大)、ワイン総合研究所 代表取締役社長、ワインマスター研究会 代表。
山梨大学工学部応用化学科卒。ドイツ・スペイン国際学会等でワインと料理の相性や醸造学などの学術研究を発表。著名な日本のエノロジストの一人として評価される。
国際ワイン醸造経営協会日本理事、社団法人 日本ソムリエ協会名誉ソムリエ。
1978年、日本醸造協会技術賞 受賞。著書に「ワインと料理の相性ピタ・ピタ講座」 「ワインの常識がガラリと変わる本」「ヨーロッパワイン美食道中」などがある。


   
(1)牡蠣とワインの相性(2)牛しゃぶとワインの相性
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